木造十一面観世音菩薩立像(もくぞうじゅういちめんかんぜおんぼさつりゅうぞう)

更新日:2022年01月14日

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台座の上に立つ観音立像の白黒写真

県重要文化財

  • 所有者 西方寺
  • 所在地 竹原市本町三丁目10-44
  • 指定 昭和37年3月29日

京都の清水寺を模したと伝えられている普明閣の本尊で、木造、寄木造、玉眼入の立像で、台座、光背も具備しており像高82センチメートル、総高(台座から光背を含めた高さ)約95センチメートル、全体が一具として室町時代の作と考えられます。本体を台座にはめ込んだ両足の柄の内外に「法印性国」「同四天作」等の墨書「九月八日道正」という金泥書の銘が見られますが、肝心な年代はわかっていません。

本体の面相はすこぶる端正な滋顔で、胴体の衣文の構成が繊細で、中国の宋朝風の影響がみられます。光背の挙身光の本体は、軽い木材で、頭光と光脚の蓮華は何れも表裏両面から彫刻してあり、光炎は真鍮板の藤原時代風の透かし彫りで、全体金箔押しの保存の良い立派な仏像です。厨子は仏像より時代が新しく、その墨書に「安永庚子九年立春奇主芸州賀茂郡竹原町吉井半三郎…」とあります。仏像の中で最も多く作られたのは観音菩薩ですが、この中で最も多く作られたのが十一面観音です。

(七観音の一つ…千手観音、聖観音、馬頭観音、十一面観音、不空羂索観音、如意輪観音、准胝観音)

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